サッカーサービス社の選手個別コンサルティングとは(1)

2012.5.30

サッカーサービス社が行なっている選手コンサルティング。

現在ではリーガエスパニョーラでプレーする選手やJリーガーなど10名以上のクライアントを抱えていますが、最初に行ったコンサルティングはプジョルに対してのものでした。

プジョルは、2007年6月に南アフリカで行われた親善試合で左膝靭帯を断裂し、その後も怪我がちな状況が続き、29歳という年齢もあって、スペインではプジョルはもう終わった選手だという声がメディアに出始めていたころです。

当時のユーロに向けた準備をしていた頃、プジョルはサッカーサービス社と出会います。
当時のプジョルの話では、「ユーロでプレーする自信がない」という話だったようです。
そこで、サッカーサービス社がプジョルの過去のプレーを分析し、①強化すべきプレー②修正すべきプレー ③ 削除すべきプレーを抽出し、トレーニングを行うというコンサルティングを開始しました。

通常、選手コンサルティングは、最低3試合の映像をとり、その中で
①強化すべきプレー
②修正すべきプレー ③ 削除すべきプレーにわけていきます。

① 強化すべきプレーとは、通常選手の長所と言われるプレーであり、試合の中で得意なプレーを出せる回数を増やしていくというのがよい選手になれる近道と言われています。

例えば、プジョルの得意なプレーの一つにどんな状況下でも、全力で戻るというプレーがあります。世界のどのチームの選手でもディフェンスラインが破られ、自分ではもう追いつくことができないというような時、走るスピードを緩め、追いかけるのを諦めたりします。プジョルは元々、プレーの中で諦めるということが少ない選手でした。サッカーサービス社としてはこの部分はプジョルの長所であるから、どんな状況下でも必ず最後まで追いきるという部分を強化すべきプレーにあげました。

② 修正すべきプレーとは試合の中で修正していくべきプレーで、多くの場合選手の長年の癖となっている場合が多いプレーです。

例えば、プジョルの場合では、フォワードの選手にボールが渡った際、もしその選手が有利な体勢でボールを持っているときにはプレスをかけにいくと、背後のスペースを使われるため、どのタイミングで行くのかを見極めることという指摘や、常に味方のカバーリングをできる位置を保ちつつ、マークにあたるという指摘などなどです。

③ 削除すべきプレー

審判に文句を言う、消えている時間が多いなど、修正するというよりはその行為そのものをなくさなければいけないというプレー

②の修正すべきプレーなどは、文章で見てみると一見当たり前のことのようですが、試合を分析するとプジョルですら当たり前のように思えることができてなかったりするのです。プジョルの場合42個学ぶべきポイントがあったとのことです。通常は100以上あるらしいですが・・・

選手が過去から現在にかけてやってきているプレーの一つ一つを修正していくのは非常に時間と労力がかかりますので、まず何点か抽出し、そのプレーが時間とともに修正されているかを3ヶ月に1回程度確認していきます。

プジョルはサッカーサービスを受けた後、今では世界最高のディフェンダーとしての評価を得、彼がもう限界だと言う人は誰もいなくなりました。

サッカーサービス社HP上でのプジョルのコメントです。
http://soccerservices.net/

弊社としては、今後日本でこういったサービスを広げていき、日本サッカーとしてのサッカーインテリジェンスを高めていければと思っています。

次回は、実際のコンサルティング内容について少し説明できればと思います。
サッカーサービスが指摘する、中盤の選手の緊急時のサポートと、攻撃時のサポートの違いについてです。

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