昨日、某Jクラブの3次セレクションを見学しました。
見ていて凄く残念だなと思ったのは、どの選手も何が評価されるかわかっていないことです。
自分の得意なプレーを出すことも大切なのですが、自分が得意だと思っているそのプレーは、選手を評価する側が、そのプレーを本当に評価するのかと考えることが大切です。
分かりやすい例でいくと、ドリブルが得意な選手がやみくもに突破にかかるプレー。昨日僕が
見たある選手はボールを受けたら常にドリブルでの突破を試み、そして、ボールを奪われた後に1秒ぐらい「ああとられた」という反応をしていました。 サッカーでは、パスした後にすぐに動きなおせるか、ドリブルをとられた瞬間に守備に入れるかなど、継続性のあるプレーもとても大切です。ドリブル突破をアピールしたいのであれば、取られた直後のプレーにも気を配ることが大切です。 なぜかというと、ドリブルで相手をかわして、突破するというプレーは、数あるチェック項目のほんの1つのポイントでしかありません。 ほんの1つのポイントでしかないプレーを全力で毎回毎回トライすることに意味があるのでしょうか。それよりも、突破できるという部分と、とられた後の守備に入る速さをアピールした方がよっぽど有用です。
このように獲得したくなるような選手というのはどういう選手なのかを理解して置く必要があります。もちろん、クラブチーム毎にチェックポイントは違いますので一概には言えませんが、多くの場合、以下のような項目のうち、2~3つぐらいの項目で光輝く選手だと思います。逆に以下の項目で3つ高いレベルでできればJ下部にはほぼ間違いなく合格できるかと思います。まあ、それが難しいんですが・・・。。
① 状況把握できているか
② 判断の質、判断のスピード(ぎりぎりで判断を変えられるか)
③ 細かなポジションの修正をしているか
④ ファーストタッチの置き方
⑤ リズムの変化はどうか(特にドリブル、マークを外す際)
⑥ ボールを受ける際の体の向きはどうか
⑦ プレーに連続性、継続性があるか。
⑧ 両足使えるか
⑨ 動きながらのコントロール
⑩ ボールを運べるか(空いているスペースへ)
⑪ ディフェンスの意識、プレスのかけ方
⑫ パスのスピード
⑬ キックの質
⑭ スプリントの質、回数、スピード
⑮ 味方へのコーチング
などなど。
他にもありますが、マニアックになるんでここでは割愛します。
僕が言いたいのは、いい選手とはどういう選手なのかということをしっかり精査した上で、トレーニングに励んでもらいたいなということです。ちなみにイニエスタで①~⑮まであてはめてみると、⑭、⑮以外は輝いていると思います。くれぐれも全部できるようになろうとしないこと。一つできるようになるだけでもプレーは大きくかわります。