進化し続けられる選手とは

2016.10.27

僕が選手を見るときには、生まれた年と現時点でのレベルを照らし合わせて判断します。
いい選手がいた場合、まず最初にすること、それは何年生まれかの確認です。

いい選手だなと思っても、生まれた年を見たら2005年だったとします。
んー。このレベルで2006年生まれだったらバルサでもやれるレベルだなとか、そういう風に選手のレベルを判断していきます。基本1年ごとに達していないといけない基準というのがあるのです。

そのため、小学校3年生のときに、「あ、バルサレベルの選手だな」と思ったとしても、そこから1年たった小学校4年生のときにチェックして見たら、もうバルサではやれないレベルになってしまっている選手などがときどきいます。

つまり、トップレベルの選手であり続けるためには、毎年毎年トップレベルの選手が進化するスピードと同様かそれ以上のスピードで進化し続ける必要があるのです。

では、進化し続けられる選手とはどういった選手でしょうか。
僕はキャンプの保護者説明会などでも話をするのですが、成長する選手、しない選手がすぐにわかります。

例えば、バルサで一番最初に教える、ボールが来る方と逆の足でコントロールするというプレー。 バルサコーチが選手に声をかけると、選手によって全然反応が違います。

どの選手が一番成長する選手でしょうか。

① コーチに言われたら、次のプレーからトライし、それがすぐにできてしまう選手。
② コーチに言われたら、次のプレーからトライし、何回かでできるようになる選手。
③ コーチに言われたら、次のプレーからトライするけど、なかなかできるようにならない選手
④ コーチに言われたけど、すぐにトライしようとしない選手
⑤ そもそもコーチの言うことを聞いていない。でも、できてしまう選手。
⑥ そもそもコーチの言うことを聞いていない。そして、できない選手。

上記の6つには才能の部分と学ぶ姿勢の部分が両方とも入っています。
①~③は才能の問題で、④~⑥は学ぶ姿勢の問題です。

一番伸びる選手かつ、トップレベルでできる可能性のある選手は①、②です。
久保建英君なんかはまさにこの部類の選手です。驚くべきスピードで吸収していくのです。

ちなみに④⑤の選手は成長が停滞するため、当初才能でなんとかなっても、どんどん抜かれていきます。③の選手は残念ながら、成長のスピードは早くないので、上のレベルにあがっていくのは厳しいでしょう。⑥の選手は楽しむことを主眼においてサッカーをした方がいいです。

サッカーというスポーツは1つのプレーを改善できたら、その前後のプレーにも好影響を及ぼすスポーツなので、学ぶ姿勢があるかどうかというのは最も大切な部分になります。